演奏曲目

鼓波会がこれまでに演奏してきた曲目です。

黄波戸海鳴太鼓 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎  /  1992年

和太鼓 鼓波会の歴史の原点であり、当団体のアイデンティティそのものを音で表現した代表作『黄波戸海鳴太鼓』。

本作は「海鳴り」「波濤」「旭日」というドラマチックな三部構成で構築されています。 海の深底から轟く【海鳴り】の静寂と予感、激しい荒波が砕け散る【波濤】のダイナミックな鼓動、そして暗闇を払い水平線から輝かしく昇る【旭日】の眩しい光。 最大の特徴は、全身を柔軟にしなやかに使い、まるで舞を舞うかのように太鼓と一体となって躍動するパフォーマンスです。伝統の重みと壮大なスケール感で会場全体を包み込み、観客の心に深い余韻と希望を与える、永遠の看板演目です。

黄波戸海鳴囃子 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎  /  1997年

『海鳴囃し』は、大自然の「海鳴り」の響きと、日本の伝統的な「お囃子」の陽気なリズムを掛け合わせた、親しみやすく活気あふれる作品です。 太鼓の弾むビートに乗せて奏者たちが軽快に打ち込み、威勢のよい掛け声を響かせる様子は、まるで浜辺で開催される盛大なお祭りのよう。重厚な太鼓の響きの中にも親しみやすさがあり、思わず手拍子を打ちたくなるような楽しさに満ちています。会場全体をパッと明るい熱気で包み込む一曲です。

深山 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎  /  1998年

『深山』は、幾重にも連なる山々の凛とした空気感と、そこに宿る大自然の壮大なエネルギーを太鼓で表現した演目です。 静けさの中に打ち鳴らされる深く重厚な一打は、まるで山の奥深くに響く鼓動のよう。打ち込みが増すにつれて、木々を揺らす風や立ち込める霧のようにダイナミックな音のうねりが広がっていきます。静寂と躍動のコントラストが際立つ、重厚感と神秘的な魅力に満ちた演目です。

疾風 鼓波会
作曲:木下信弘  /  2000年

『疾風』は、乱世の大海原で縦横無尽に活躍した水軍の勇姿と、その壮大な浪漫を描いた勇壮な演目です。 曲名の通り、荒波を蹴立てて風を切る軍船のスピード感と、海に生きる武士たちの凛々しい気迫を和太鼓の音色で重厚に描き出します。うねる波のような太鼓のダイナミックなアンサンブルと、疾風のごとく駆け巡る疾走感が見どころ。戦国浪漫と圧倒的な音圧が客席を包み込む、スケールの大きな作品です。

打てや囃さん 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎  /  2004年

『打てや囃さん』は、日本の祭りが持つ独特の賑わいと、人々の感情を沸き立たせる熱気を表現した演目です。 タイトルの通り、奏者たちが太鼓を打ち鳴らし、威勢よく声を掛け合いながら、楽しさと躍動感を届けていきます。軽快なお囃子のテンポに乗せて展開する太鼓の掛け合いは、観客の心躍らせる親しみやすさに満ちています。聴いているだけで元気が湧き出てくるような、笑顔と活気が詰まった一曲です。

SAZARE 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎  /  2005年

「細石」——小さな石が寄り集まり、やがて大きな存在となるように、緻密な音の粒を積み重ねて構築される『SAZARE』。

最大の特徴は、長胴太鼓や大太鼓を使わず「締太鼓のみ」編成で演奏される点です。締太鼓特有の高いピッチと鋭いレスポンスを生かし、奏者たちの研ぎ澄まされた技巧と細やかな表情がダイレクトに伝わります。 静けさの中に刻まれる繊細なビートから、息をあわせて駆け抜ける怒濤の激しい連打まで、緊迫感あふれる展開が見どころ。和太鼓の持つテクニカルな魅力とアンサンブルの完成度を存分に味わっていただける、聴き応え抜群の一曲です。

風雲 鼓波会
作曲:木下信弘・渡邊信  /  2006年

風雲急を告げる激動の時代、数々の試練を乗り越えて天下統一を目指す英雄の苛烈な道のりを描いた『風雲』。

本作最大のクライマックスは、体力を極限まで削る過酷なパフォーマンス「腹筋太鼓」です。奏者が肉体の限界に耐えながら全身全霊で放つ打ち込みは、天下を目指す英雄の凄まじい執念と気迫そのもの。 腹筋と体幹を限界まで使い、汗を散らして太鼓に向かい合うリアルな熱量が客席を圧倒します。息をのむ緊迫感から怒濤の連打まで、歴史絵巻を観ているかのようなドラマ性と、過酷な打法に挑む圧倒的なパフォーマンスが観客の心を熱く揺さぶる衝撃の大作です。

風走る青垣 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎  /  2010年

『風走る青垣』は、古事記に登場する「重なり連なる青々とした山々」を舞台に、そこを駆け抜ける吹き抜ける風を表現した颯爽とした演目です。 軽快でエネルギッシュな太鼓のリズムは、まるで山並みを吹き渡る爽やかな風のよう。伝統的な日本古来の情緒をベースに持ちながら、駆け抜けるテンポ感と鮮やかなアンサンブルで観客を魅了します。古代神話の情景が目に浮かぶような、清々しく躍動感あふれる一曲です。

流星 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎・竹田直郎  /  2015年

夜空に瞬く星々と、一瞬の煌めきを残して駆け抜ける流星の世界観を描いた『流星』。

本作の一番の醍醐味は、舞台前方に配置された「舞太鼓」のパフォーマンスです。身体全体を躍動させ、まるで舞を舞うかのように打ち鳴らされるバチさばきは、流星が夜空に描く光の軌跡そのもの。 後方の太鼓群が奏でる軽快なビートと、舞太鼓の華やかで凛とした打ち込みが相乗効果を生み出し、視覚的にも聴覚的にも観客を魅了します。スピード感と華麗さを兼ね備えた、ステージを華やかに彩る名演目です。

礎 鼓波会
作曲:木嶋新治

大地に深く佇み、時代の風雪に耐えうる「土台」や「根幹」をテーマにした『礎』。

楽曲全体を貫くのは、ブレることのない重厚な太鼓のビートと、凛とした緊張感。無駄を削ぎ落とし、一打一打に全身全霊の気魄を込めて打ち鳴らすスタイルは、観客の皆様の心に直接響く力強さを持っています。 奏者同士が確かな信頼で結ばれ、寸分の狂いもなく重ね合わされる重低音のアンサンブル。私たちが誇る「音の芯」と「揺るぎない響き」を全身で感じていただける力作です。

剛力 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎  /  2019年

『剛力』は、和太鼓の真骨頂である「力強さ」と「重厚感」を追求したインパクト抜群の演目です。 曲名が表す通り、奏者たちが肉体の限界に挑むように全身で太鼓へと一打を打ち込みます。地鳴りのように響く腹に堪える重低音と、ブレのない力強いフォームが見どころ。力任せだけではない、揃ったリズムの美しさと迫力が融合し、魂を力強く揺さぶるパワフルな一曲です。

迅雷風烈 鼓波会

激しい風と雷が舞い戯れるかのように、華やかでスピード感あふれる世界を描いた『迅雷風烈』。

本作の中心となるのは、「担ぎ桶胴太鼓」と「篠笛」のアンサンブルです。太鼓を肩に担ぎ、縦横無尽に舞台を舞い踊りながら打ち鳴らす軽快なパフォーマンスは、まさに風を巻き起こすかのような躍動感。その周囲を切り裂くように奏でられる篠笛の伸びやかで力強い旋律が、楽曲に洗練された美しさを与えます。 舞うようなバチさばきとステップ、そして息の合った掛け合いが見どころ。視覚的な華やかさと疾走する旋律が心地よい高揚感を生み出す、見応え十分な演目です。

遠雷 鼓波会

雲の切れ間から低く轟く遠くの雷鳴を、和楽器の極限の対話で表現した『遠雷』。

本作の最大の特徴は、「大太鼓」と「尺八」のみで構築された迫力の二重奏です。高い櫓から打ち下ろされる大太鼓の地鳴りのような一打は、腹の底を直接揺らす圧倒的な存在感。そこに絡み合う尺八の息遣いと幽玄な旋律が、荒涼とした空に雷が鳴り渡るような荘厳な世界観を創り出します。 余分な音を削ぎ落とした静寂の中に立つ緊張感と、二人の演奏者が放つ全身全霊の気魄が見どころ。シンプルだからこそ和楽器の底力がダイレクトに伝わる、重厚でドラマチックな一曲です。

田舎笛 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎

澄み渡る空へどこまでも届くような篠笛の音色——『田舎笛』は、誰の心にもある「故郷」の温もりと情景を、笛の旋律だけで描いた作品です。

山々の緑や田畑を渡る爽やかな風、夕暮れ時の優しい景色など、素朴だからこそ胸を打つ日本の美しさが音の一つひとつの表情に込められています。奏者の息遣いや繊細な音の揺らぎ、そして音響く空間の余韻が見どころです。 迫力ある演奏が続くプログラムの中で、観客の皆様にひとときの安らぎと深い感動を与える一幕。篠笛が持つ素朴で奥深い魅力を、心ゆくまでご堪能ください。

喜創天凱 鼓波会
作曲:岩本奈保  /  2026年

「奇想天外」な発想と圧倒的な躍動感で魅せるオリジナル曲『喜創天凱』。息の合った太鼓の打ち込みと軽快なリズムが交錯し、聴く人の心を沸き立たせます。喜びを創り出し、天高く力強い響きを届ける、私たちのステージに欠かせない渾身の演目です。

若駒太鼓 鼓波会
作曲:飛鳥大五郎

太鼓海クラブの代表曲として広く親しまれ、伝統の響きを受け継いできた『若駒太鼓』。

その名の通り、広大な大地を力強く跳ね、颯爽と駆け抜ける若い駒の躍動感を和太鼓で表現した作品です。馬の蹄を思わせる軽快かつ力強い打ち込みと、爽快なスピード感が舞台全体を吹き抜けます。 奏者たちの息の合った連打と、活気あふれるフォームが見どころ。長年愛されてきた曲ならではの耳馴染みの良さと、全身を駆け巡る圧倒的なエネルギーで、観客の皆様を魅了する伝統と情熱が詰まった演目です。

翔 鼓波会
作曲:木下信弘

『翔』は、果てしなく広がる大空へ翼を広げて翔けあがる、爽やかな高揚感と飛翔を描いた演目です。 風に乗って舞い上がるような軽快なビートと、徐々に高まりを見せるダイナミックな盛り上がりが魅力。打ち手たちのダイナミックで伸びやかな動きが、舞台上にスケールの大きい空の情景を浮かび上がらせます。聴く人に未来への希望や爽快感を感じさせてくれる、伸びやかで力強い一曲です。

凛 鼓波会
作曲:木嶋新治

太鼓海クラブの発足18周年という記念すべき節目のために書き下ろされた記念作品『凜』。

18年という歳月の中で培われてきた太鼓への誇り、仲間との絆、そして未来へ凛と立ち向かう決意が込められています。 演奏の随所に漂うのは、清らかでどこか気品を感じさせる「凛とした佇まい」。美しい静寂から始まり、徐々に熱を帯びながら広がっていく音の波は、これまでの歩みを祝福するかのように華やかに響き渡ります。奏者たちの引き締まった表情と、節目の喜びを乗せた気迫あふれる演奏が観客の心を惹きつけて離さない一曲です。